今日は4番について見てみましょう。
4番はカスタネットのリズムだけで演奏された曲を聴いて、演奏された曲名を選
ぶ問題だったようです。
「これからカスタネットのリズムだけである曲を演奏します。その曲はどれでしょ
う。次のア~エから選び記号で答えなさい。なお、放送は2回流します」
放送された問題文はだいたい上記「」内のような内容だったと思われます。
ちなみに4つの選択肢は、ア 「こいのぼり」、イ 「茶摘み」、ウ 「村まつり」
エ 「箱根八里」でした。
ここでまず注目したいのは、選択肢となった4つの曲が、2年生から6年生まで
の教科書にわたって選ばれているということです。「こいのぼり」は5年生、「茶
摘み」は3年生、「村まつり」は2年生、「箱根八里」は6年生で、しかも「箱根八
里」は完全に共通教材ではありません。入試を控えた6年生が、これら「昔習っ
た曲」、特に2年生の時に習った曲をそうそう覚えているわけはないですよね。
ですから、教科書に載っている曲については、共通教材ではない曲について
も、「はやいうちから」、「体にしみこむまで親しむ」ことが必要だということです。
また曲自体をよく知っていても、「カスタネットのリズムだけの音」では何の曲か
わからないということは、日常で普通にありそうなことですから、この問題は難
易度が高いと思います。筑附中さんがそれだけ「教科書で学んだ曲」を「深く
知り、親しむ」ことを重視しているということですね。
対策としては、1年生から6年生までの教科書の内容をしっかり把握し、掲載さ
れている曲、特に日本で昔から親しまれてきた曲については共通教材以外の
曲でも、はやいうちから「歌う、聴く、その曲のリズムをたたく、その曲の5線譜を
読み、書き、楽器で演奏する」くらいまでやることが考えられます。ただこれら
のことをすべてやったとしても、それが義務感だけからだと身につかないことも
あり得ます。どの曲も長くこの国で愛され歌われてきたすばらしい曲なので、家
で「楽しみながら」、ご家族ごいっしょに歌ったり聴いたり、あるいは「振り」をつ
け曲に合わせて踊ったりすると印象深くなり、曲が身につきやすいと思いま
す。夏休みもで間近ですから、是非そういう勉強法にもトライしてみて下さい。